取り扱い、始めました

と・・・そこへまたお店のお方が・・・・



「お客様、前にお越しいただきました時に・・・」

柄（がら）つきの洗面器やたらいなんぞもあれば・・・と
おっしゃってられましたので〜〜

うちの店でも置いてみることにしたんですの〜。

よろしければ・・・



「あ！あら！見せていただきますわ！！
うちの子は洗面器やたらいもデザイン性の高いものでないと使ってくれませんのよ！！」

ペンちゃん、お母ちゃんは洗面器のほうを選んでくるからね！
おカバンとおサイフはお好きなもの、見といてね！

「ふふ。うんうん。うん。ふふふふ・・・」

店内でもとてもお忙しい母子なのどした〜〜。

お揃いのものも

「あ。あ。あっちにはちっこいおカバンも！！」

「ほほほ。もちろん、見せてもらいましょう。」

ちっこいおサイフに合うおカバンまで見つかりそうな予感なのどした〜。

おや？このデザインは？

さらにさらに
どんどん店員さんとお母ちゃんによって
ペンちゃんのお手元に運ばれてくるちっこいおサイフには〜〜
気になるデザインが続々と・・・

「おや！！？これは・・・ペンちゃんの『ホケキョ』たちでは？？きゃ！
すごいやないの！」

「ペンちゃん、見て。これ。『クラゲ』のデザインやって。ほほほ。」

「皇帝のおぼっちゃま、こちらは『するめ』のデザインですわ。」

びみょ〜なものも含め・・・
お品ぞろえは充実しまくっておるようなのどした〜〜。

あわてて取り揃え

「先日たくさんおサイフやバッグを買っていただきましたので〜〜
あれからあわてて　またいいのを入荷させたんですのよ！！
きっとまたお越しいただけると思っておりましたわ〜♪」

「ほほほ。うちの子はおしゃれに敏感ですので〜
かわいいものがあれば　いつでも、ねえ。ほほほ」

・・・・
さっそくペンちゃんのまわりに
続々とちっこいおサイフが並べられたりして・・・

「きゃ！今日も選ぶのに迷う予感・・・ひゃ〜〜♪」

今日も「平日」

お店に到着すると

「まあ！！先日の皇帝様！！ようこそいらっしゃいませ！」

「ほほほ・・・息子がまたかわいいおサイフなんぞがあったらぜひ・・と申しておりまして。
いいのがあればどんどん見せてやっていただけますでしょうか？ほほほ」

「まあ！おぼっちゃま、今日はお誕生日かなにかで？」

「ほほほ。いえ、今日も『平日』ですわ。」

かなり買い占めたので

約20分には
赤ちゃん抱っこひもでだっこされながら〜〜
雑貨屋さんへ向かうペンちゃんのお姿が・・・

「う〜〜ん。この前行ったばっかりやから〜〜
あれから新しいの、入ってるやろか〜〜？う〜ん。う〜ん。ふふふふ・・・」

「ほほほ。こないだペンちゃんがたくさん買ったから〜〜
きっとお店のお方もその分、ちがうのをお店にならべてはるんとちがう〜？
ほほほほ」

ふふふふ。
そうやったらええねんけど〜〜。ふふふふ

ほほほほ。
そうやったらええわよね〜〜。ほほほほ。

ご準備はばっちりで

お庭からもどったペンちゃんは
さっそくちっこい雪だるまさんにお留守番のお願いをしたりして。

「うんうん。そ。そ。てことで〜
もちろんちっこい雪だるまさんへのおみやげのおやつも買ってもらえると思うよってに〜〜
ちょこっと待っとってよね〜〜。くくくく・・・」

いつもおでかけの時はたいてい
ちっこいおサイフとちっこいおカバンをもっていくペンちゃんなのどすが〜
今日は新しく買ってもらったものを帰りにさっそく使うつもりで〜
あえて手ぶらでお買い物におでかけするつもりの
「ご準備ばっちり」のペンちゃんであった〜。

変化が容易である

「さあ。ペンちゃん、じゃ、さっそくおでかけしましょうか。
その前に・・・」

ちゅ〜のお返しに『高い高〜〜〜い』♬
ほれ〜〜〜〜♬

「うきゃ〜〜〜〜！！♬」


・・・・・この母子は　このように
さっきまで涙をドボンドボン流していたかと思いきや
一瞬で喜びの叫びをあげまくる状況にまで変化することが容易にできるのであった〜〜。

お鼻に「チクっ」

「ねえねえ。お母ちゃん。ちっこいおサイフと〜〜お揃えのちっこいおカバンがもしあったら〜〜
それも・・・いい〜〜〜？？」

「ほほほ。もちろんよ。」

「きゃ！うれしい！お礼のお鼻にちゅっ！『えい！チクっ』！！」

「きゃあ！！とんがったお口でチクチクのちゅ〜。ありがとうね！」

「えいえい。チクっ！」

「きゃあ！ほほほほほ〜〜〜！！」

ついでにアゴもコチョコチョのサービスね。ふふふふ。
こちょこちょこちょ・・・

「ポイ」は買い直し

「お店はあきらめたけど・・・ボールすくいの練習はペンちゃんのお遊びとして〜
つづけてもいいい？お母ちゃん・・・」

「ほほほ。もちろんよ。今度は間違わずにボールすくい用の
丈夫な紙のポイを注文するからね！ゴメンちゃいね。ペンちゃん。」

「ふふふ。よかった〜〜♪ふふふ。」

「ほほほ・・・それから〜〜」
ペンちゃんがすんごいええ子なので〜〜
今日のお買い物のおでかけの時に
こないだ行った駅の近くの雑貨屋さんに〜〜ちっこいおサイフの新しいのが出ていないか
一緒に探しにつれていってあげようかな〜？？
ほほほほほ！！

「きゃ！ホント！お母ちゃん！！」

「ほほほほ〜〜〜！！」

ききわけの良い子で

「なんと・・・なんとききわけの良い心優しい子なんでしょうか！」

「ふふ。ペンちゃんはかしこい子やよってに〜〜。」

「そうよねえ。やさしくてかしこい、本当に良い子よねえ。」

お母ちゃんが間違っとったわ！
ペンちゃんはお母ちゃんの気持ちをいつもわかってくれるええ子やのにねえ。
おお・・・かわいらしや・・・

「ふふ。ペンちゃんは毎日かわいいよ。ふふふ。」

心配かけないように

「ごめんちゃいね。お母ちゃん・・・」

もうお母ちゃんがご心配するようなことは〜〜
せ〜へんからね。

ボールすくいのお店はしたいってもう言わへんからね。
安心してね。

すりすり・・・

言えばよかったのに

「・・・・・そうか・・・・」

お母ちゃんは
ペンちゃんがボールすくいのお店をお外でしたいって言うたのを
心配して
おつらかったんやね？

・・・・言うてくれたらよかったのに・・・・

「お店」のことが心配で

「実はね・・・きのう、途中で注文の失敗に気がついたんやけど・・・」

ペンちゃんがボールすくいがお上手になったら
お外でお店がしたい、っていうてたもんやから・・・

心配でね・・・
このままお上手にならへんかったら
ペンちゃんがボールすくいのお店やさんを出したいっていうのを
あきらめてくれるやもしれ〜ん　って・・
思ってしまったんよね。
ごめんね、ペンちゃん。許してね。ううう・・・・


「・・・・ぴぴぴぴ・・・・」

怨念ではなく母のせい！？

「実は・・・実は・・ペンちゃん・・・」

そのポイは〜お母ちゃんが間違って注文してしもたものなんよね！
ボールがすくえんくらいのぺらんぺらんの紙が貼ってあるやつやったんよ〜〜！

怨念のせいではなくて〜〜お母ちゃんのせいなんよね！

でも〜〜
言えなかったんよね！ごめんねペンちゃん！！
うううう・・・・

か・・・かわいそうなことしてしもたわ！
うううう・・・・





「！！うにゃ！？？」

震えながらの告白

「うう・・・ペ、ペンちゃん！！実は・・・お話が・・・」


「ぬ！？」

くるっ

ラスト1個が・・・

そして　ついに・・・



「さ・・・最後の1個・・・・破れてしもたあ・・・・」

ぎ・・・ぎぃ・・・・






「うう！・・・か、かわいそうに！！！」

やはり・・・母が悪かった！！！

黙っていた母が悪かった！！

ううう・・・

残りの「ポイ」で

次の日
「怨念」を感じつつも
またしてもお庭でボールすくいの練習を再開したペンちゃんなのどすが・・・

「う〜〜・・・今日も・・・うまいことイカンどす・・・」

あんなに山盛りかってもらったポイも・・・
そろそろ残り少なくなってきたのどした〜〜。

罪の意識で2段重ね

その日の晩ごはんは
お母ちゃんが「ポイの注文ミス」の隠ぺいに対しての
罪の意識にさいなまれたせいか

ペンちゃんが激しく興奮するハンバーグの2段重ねのチーズのせ・
さらに目玉焼きのせのエビフライ添え　だったとか・・・

「きゃ！ステキ！今日はちょびっと苦労したおヒナさんやったから〜
栄養補給しまくらんとイカンのよね！ふふ！」

「・・・・ほ・・ほほほほ・・・おかわりもご用意しとるわよ・・・
ほほほほ・・・」

言いそびれてしもたけど

「ふう・・・今日はちょびっと疲れたよねえ・・・」

せめてちっこい雪だるまさんとおしゃれを楽しんで
リラックスでもせんとねえ・・・

ふふふ。あ。こっちはどう？




「・・・・・・」

い・・・言いそびれてしもた・・・

しかし・・・
本格的にお外で夜のお店を開きたいという・・・
母がもっとも恐れていた願望を抱いていたとは・・・
ど・・・どないしょ・・・

とりあえず今のペラペラの紙のポイは
もうすぐなくなる、っていうとったし・・・
それをペンちゃんが使い切るまで黙っとこうかしらねえ・・

ボールすくいが向いてないと思ったら
お店を開く恐ろしい夢はあきらめてくれるかもしれんし・・・

うう・・・