早くならんで！！

「本日は申し訳ございませんが〜〜〜激甘プリンはお一人様3コまでとさせていただいております〜〜。順番におならびくださいませ〜〜〜〜〜」

とか・・・昨日のバイトの店員のおねえちゃんらのお客さんへの恐ろしい内容の掛け声を行列のはるか後ろのほうでききながら・・・

「お、お母ちゃん、今日も〜〜〜アカンのとちゃうやろか〜〜？？？ううう・・・ぴ・・・・・ぴぴぴ・・・・」と、ペンちゃんはふるえあがったりして〜〜〜。

「・・・・だ、大丈夫やよ！！ペンちゃん！とにかく〜〜早くこの列にならんだらええんよ〜〜〜。ね。ね。」


あわてて行列に加わるペンちゃんとおかあちゃんであった〜〜〜！！！

ああ！あんなことに！！

「え〜〜っと・・ペンちゃん、爆裂堂はたしかあのへんやったよね・・・え〜〜っと・・・」



は！

は〜〜〜〜〜！！！

な、並んどる！！しかももんのすごい並んどる〜〜〜！！
ぴ、ぴぴ〜〜〜〜〜〜！！！！

まさか〜〜〜〜あんなことになっとったやなんて〜〜〜。

「お、お母ちゃん！！どないしょ〜〜〜！！」

き、昨日よりも・・

そして〜〜
デパートに着いたら今日はどこの売り場にもお立ち寄りせずにまっすぐ「うまいもの市」のフロアーへ・・・・

でも〜〜〜
「ひ〜〜〜！！混んでる〜〜！！」

は！！きょ、今日は土曜日どした・・・ぴぴぴぴ・・・

「ペンちゃん、えらい人が多いね〜〜。さらわれのキケンがあるから〜〜お母ちゃんのそばを離れたらアカンよ〜〜。」

とにかく〜〜〜〜爆裂堂に急がないか〜〜ん。

お母ちゃんも気合が・・

朝ごはんもしっかり頂いて（特にお母ちゃんの作る目玉焼きは黄身が半熟で〜〜〜それをチュルチュル〜〜〜と食べるのがお好みなペンちゃんであった〜〜）

そして今日も気合の赤ちゃんおんぶヒモを装着し、ようやくデパートに出発〜〜〜。

ペンちゃんは「今日こそがんばるからね〜〜〜！！」の気持ちの
「ぴぴ〜〜〜〜〜〜！！」の一声を発したんどすが〜〜〜

お母ちゃんも「うむ。お母ちゃんもがんばるからね！！」とえらいはや歩き（時々小走り）やったんどす。

「ボク、今日はちっこいおサイフやさんとかも〜〜寄らずにうまいもの市に行くからね〜〜！」

気合の入りまくった母子はちょびっと秋風の吹く道をいそいそとあるいていったのであった〜〜〜！！

お出かけ前に

「お母ちゃん、お母ちゃん、さっそくおでかけしよ〜〜」

ベッドでお砂糖たっぷりのミルクティーをごくごくしたあと、
すぐにペンちゃんは昨日のうちからご準備していたちっこいおカバンをもってお玄関に向かおうとしたんどすが・・・・


「あ！朝ごはん・・・ご準備できとる・・・・」


「ペンちゃ〜〜ん。朝ごはんはちょびっとでもええから食べてね〜〜。おヒナさんはしっかりたべやなアカンのよ〜〜。急いでてもどれかお好きなものだけでええから〜〜食べてちょうだいね〜〜」

今日もデパートはいっぱい人がきてるから〜〜人ごみの中でか弱いおヒナのペンちゃんが疲れてしもたらアカンので・・・と思ってお母ちゃんは　もう、しっかりおいしそうな朝ごはんをご準備しとったのでした。

「・・・・お・・おいしそうやから・・・ちょっとだけ〜〜」

こうして朝ごはんもしっかり頂いて〜〜
いよいよ「出直し」激甘プリンの買出しの旅に出発することにしたペンちゃんであった〜〜〜！！

「ぴぴ〜」 っとお目覚め〜〜

翌朝〜〜。

秋になってからはかなり朝はごゆっくりおねむちゃんしていたペンちゃんやったんどすが・・・・本日はちょびっと気合を入れてお早めにお目覚め。（ここしばらくはお昼近くまでおねむちゃんしてたもんやから・・・）

「ぴぴ〜〜〜！！ぴぴ〜〜〜！！」
と叫んでお母ちゃんにお目覚めをお知らせしたら
お母ちゃんはいつにもましてすばやく朝の目覚めのミルクティーをベッドまで運んできてくれたんどす。

「ペンちゃん。おはよう。今日はちょびっとお早いね〜〜。お母ちゃんも今日はがんばるからね〜〜」

明日はがんばるわ〜〜

「お母ちゃん、明日は急いでデパートに行って〜〜絶対、激甘プリン買わなアカンから〜〜ボク、もうおねむちゃんするわ〜〜」

今日もお母ちゃんの「新作」の新しいベッドカバーにくるまれたおフトンにコロンと入り込んだペンちゃんはスヤスヤ〜〜とそのままおやすみしたとか・・・





お母ちゃんはスヤスヤ〜〜とおねむちゃんしているペンちゃんをみまもりながら

今日の残念そうなペンちゃんのお顔を思い出してなんだか胸がキュンとなったんだって。

「ごめんね。ペンちゃん。明日は絶対、プリン、買おうね。」

お母ちゃんは何も悪くないんだけど・・・・

かわいいわが子に悲しいお顔をさせてしまったのは・・・やっぱりなんだか・・・お母ちゃんにとっても悲しい事なんだって。



「おやすみペンちゃん。いい子だね〜〜」

ご準備、ぬかりなく〜〜

なんとな〜〜く落ち込みムードをうっすら漂わせながらも〜
お母ちゃんの分も余分にのせまくったそびえたついくら丼を完食したペンちゃん。

お食事の後は

「明日はミスでけへんわ〜〜。お時間との戦いやから先にご準備しとかないかんわ〜〜〜」

などと言いながら明日デパートに再び乗り込む時のためのお揃いのちっこいおサイフとおカバン選びなんぞをはじめたりして〜〜。

「ぴぴぴぴ・・・これで明日はすぐにお出かけできるわ〜〜〜。」

ご準備にぬかりのない気合入りまくりのペンちゃんであった〜〜。

晩ごはんも 山盛りで

ペンちゃんのご機嫌をとるために両手いっぱいのお買い物をしたお母ちゃん。

その夜のご飯は北海道の名産コーナーで買った「山盛りドロドロいくら丼」を頂いたんだって〜〜。

「ジャ〜〜ン。ペンちゃんはいくら大好きやから〜〜お母ちゃんの分のいくらもちょっとそっちにいれてあげるね〜〜。山盛りやね〜〜〜。ほほほ〜〜〜」

でもまだペンちゃんはちょびっとお元気がなかったんですって〜。


お母ちゃんのお顔が見えなくなるくらい山盛りにそびえたついくら丼をまえにして「明日の対策」をひそかに考えたりしているペンちゃんであった〜〜〜〜

とりあえず今日は・・

明日また出直すとは言ったものの〜〜


「爆裂堂」の激甘プリンが売り切れだったためになんだかすっかり落ち込みモードになってしまったペンちゃん・・・


お母ちゃんはかわいい我が子の悲しいお顔にあせりまくりで〜〜

とりあえず今日は・・・という事で他のお店のおいしそうなお菓子や名産品なんぞを山盛りかいまくったとか・・・

「ペンちゃん。『粗塩ちんすこう』、とりあえず100本買おうか〜〜。あ、20個入りしかないって。じゃ、5箱買おうね〜〜。
『白い親友』も100個買おうかな〜〜。ふふふ〜〜。今日はおみやげ、山盛りやね〜〜。」

こういうとき母は『とりあえず100個』というペンちゃんの大好きな単位でお買い物をしてしまうのであった〜〜。

明日もあるから〜〜

「う・・・うう・・」

落胆しまくりのちっこいお客さんに爆裂堂のバイトのお姉さんは震え上がりまくりながらも〜〜〜

「明日も販売しておりますので〜〜〜ぜひ〜〜またのお越しをおまちしております〜〜〜」

とごあいさつしていたとか・・・


「ペンちゃ〜〜ん。よかった！よかった！明日もやってるって！ね！ね！明日、また来ようね！ね〜〜」


「今日は他のお店のペンちゃんの大好きなものを〜〜いっぱい買っていこうかな〜〜。ね！ね！」


お母ちゃんもかわいい一人ヒナ息子の落胆振りにあせりまくりだったとか・・・。


「ぐ・・・ううう・・・・」

思わず背中が丸うなるペンちゃんであった〜〜〜。

ついさっきですの・・・

「お・・・お客様・・・申し訳ございません〜〜」

激甘プリンのほうは〜〜〜十分ご用意させていただいてたのですが〜〜〜たいへんご好評につき・・・

つい　１０分ほど前に完売いたしまして・・・・・







１０分前！！
１０分前とな！！？？

・・・・・・・・・・・

ボ・・・ボクがもしちっこいおサイフやさんとか
ちっこいおカバンやさんとかにお立ち寄りしてなかったら・・・

まだあったということやったんやね！！？？

そ！そういう事なんやね！！

う・・・うぐっ・・・・


ふ・・・不覚やったわ・・・そういうさだめがまっとるとは・・・

「・・・・・・ぴ・・・ぴぴぴ・・・・」

完売！！？

か・・・完売！！？？
ひ、ひとつも残っとらんのん！！？

「ぎゃ〜〜〜！！なんでまた〜〜！！いつの間に〜〜！！」


爆裂堂のおねえちゃんと共にお母ちゃんまであまりのペンちゃんの
悲しみの炸裂振りにふるえあがりまくりだったとか・・・・


「いつの間に〜〜〜いつの間に〜〜〜ぴぴ〜〜！！」

ちょ・・・ちょっと・・ぴぴ？？

あ・・・・？
あれ・・・？？
ぴ・・・ぴぴ・・・











ああ・・・
これって・・・
ぴぴぴぴ・・・・








ぴ・・・ぴぴ〜〜〜〜〜！！！！！

あれ？？なんだか・・・

・・・・・・・・あ！






・・・・・・あ！？？

ああ！早よう！早よう！！

は！　　は！
来た！来たわ〜〜！！
幻の激甘プリン！
ボクが生まれる前にお母ちゃんが食べた激甘プリン♪

ついにペンちゃんのお口にも〜〜♪

お母ちゃん！！急いで〜〜！！
早よう！早ようお店に〜〜〜！！ぴぴ〜〜！！

ああ！あれが！？

・・・・・・あ！！！







あ！あ！
あれこそが！！あのプリンに「爆」のおしるしは！！

ば、爆裂堂本舗！！？？
ぴぴ〜〜〜〜！！

ううう・・別世界やわ〜〜

え〜〜〜っと・・・「爆裂堂」・・・爆・・・ううう・・・

し・・・

しかし〜〜〜お、おいしそうなものばっかりどす〜〜〜。
想像しとった以上に魅力的な世界やわ〜〜。


あ！
あれはよくお母ちゃんがご近所さんからの旅行のお土産で頂戴しとる「白い親友」やわ・・・１００個入りとかもあるんやろか〜〜？？あ〜〜。じっくり見やないかんわ〜〜。

あ！
ボクのお気に入りの「粗塩（あらじお）ちんすこう」も・・
これも一回１００本くらいまとめて食べたいと思っとったんよ〜〜。

う〜〜。とにかくあのあたりもお母ちゃんに言うて買うてもらわないかんわ〜〜〜〜。

じゅる・・は！よだれが！ぴぴぴ〜〜〜！！
とりあえず〜〜まずは「爆裂堂本舗」やわ〜〜〜。え〜〜っと。
ぴぴぴぴ・・・・

ああ〜やっと。ね〜〜

「ペンちゃん！そろそろうまいもの市に行かんと〜〜プリンが売り切れるよ〜〜〜」

・・・・という事で〜〜〜

やっとのことで（・・っていうかボクが勝手に色んなお店にちょこちょこお立ち寄りしてしもたからお時間がかかったんどすけど〜〜ぴぴぴ〜〜〜）
「全国激烈うまいもの市」会場のあるフロアに到着〜〜♪

きゃ〜〜！！
えらいお客さんが多いど〜〜す！
なんか〜〜〜色々おいしそうなものがそろっとる感じ〜〜♪

ふふ！「爆裂堂本舗」を探しに行かなあかんわ〜〜！！ぴぴ〜！