似てるけど違うお店

そして・・・・その３分後には
金魚すくい屋さんをあきらめ、
ボールすくい屋さんの店先に母と共にしゃがみこむペンちゃんのお姿が！

「う〜〜〜ん。こっちは逃げへんから・・・・そ〜〜。そ〜〜〜っと。」

「そうそう！ペンちゃん、いい感じよ！！そ〜〜とね。そ〜〜。」

そ〜〜〜〜・・・・

母子とも金魚集団には今回は敗れたものの・・・
ボールなら・・・と必死なのであった〜〜〜！！

うちの子の才能が！

・・・・・・・

「・・・・ほりゃっ！」


コロン！！












「ぎゃ〜〜〜〜！！！入った〜〜！！すくえた〜〜！！！ふぎゃ〜〜〜！！」

「きゃ〜〜〜！ペンちゃん！おめでとう！すごいわ！呑み込み早いわ！
才能あるわ！！さすがうちの子！！！ほほほほほほ！！！」


・・・大盛り上がりの母子だったとか・・・

５０個以上のものを

「はい、ぼっちゃん、頑張ってられたんで・・・サービスね。」

「きゃ！」

「あら〜〜。よかったねえ。ペンちゃん！」

・・・・・
結局・・・・またこのお店でも５〜６回はチャレンジして
なんとか１０個くらいのボールをすくい上げたペンちゃんやったのどすが・・・

この母子は結構お金をこの店につぎ込んでくれたということもあって〜〜
お店のおっちゃんは
５０個以上すくったお方がもらえるという大き目のボールを
ペンちゃんにくれたのどした〜〜。

・・・・確かに・・・
金魚よりはボールのほうがおヒナ向けではあったりした・・・


「お母ちゃん、ちょっと、あっちのお店も、見てみて〜〜。早よう。早よう。」

「ほほほ。はいはい。」

・・・魅力的な夜のお店はまだまだつづくのであった〜〜・・・

これは誰なのでしょうか・・・

すっかり気を良くしたペンちゃんは
勢いに乗って今度はくじ引きで景品が当たるというお店へ・・・

しかし当たったものは・・・

・・・・・

「お母ちゃん・・・これ・・・だれ？？ぴぴぴぴ・・・・」

「・・・う〜ん・・・そうねえ・・・お母ちゃんも　ちょっと・・・
ゆ、有名なのかしらねえ・・・」

「ふにゃ〜〜・・・」

・・・・・
ペンちゃん母子がち〜っとも知らない誰かのミニブロマイドだったとか・・・

「う〜〜ん。どうせならうさぎの柄のものさしのほうがよかったわね〜〜。」

「んもう！ペンちゃんが悪いんとちがうからね！」

「ほほほ。冗談よ。ペンちゃん。」

『あてもの』のお店は・・・なかなかほしいものが当たらないというのが〜〜
厳しい掟なのどした〜〜。

今度は「食（しょく）」のほうにも

ちょびっと厳しいあてものの世界を垣間見たペンちゃんは

今度はすぐに食の世界に飛び込んでいこうとしたりして！

「あ。あ。お母ちゃん。この袋にはいってるフワフワはなんやろか〜？」

「ほほほ。綿菓子ですわ〜〜。ペンちゃんは食べたことなかったわね〜。」

・・・・とかいう会話をしとるかと思えば・・・
さっそくペンちゃんとお母ちゃんはお買い上げする袋を選びはじめたりして・・・

「う〜〜ん。袋の絵が全部ちがうんやね！どれがええやろか〜〜？？」

「ほほほ。ペンちゃん、実は中身は全部おんなじなんよ。」

「んまあ！くわしいんやね！お母ちゃん！」

お空の雲のお菓子やないの！！

ご購入後、さっそく中身を取り出してみたのどすが・・・

「ああ！すんごいフワフワしとる〜〜！！お空の雲みたいやないの〜〜！！」

「ほほほ。あらそうねえ。似とるわね〜〜。」

「お空のお味でしょうか〜〜？」

「まあ、ペンちゃんは風流やねえ。ほほほほ」

思ったより苦労したりして

「さっそく食べてみるどす〜。ふ。ふひゃ〜〜〜。ふあ！んあ！」

あ、甘い！
ふあ〜〜。でもけ・・・結構食べるのが・・・・
はふはふ・・・む、難しいどす〜〜。はぐはぐ・・・

「あ。ペンちゃん、そんなにお顔をうずめたらべちゃべちゃになるわよ！あ。お手手で握ったら〜今度は手手がねちゃねちゃに・・・」

「んあ〜〜！！フワフワのくせに手ごわいどす〜〜〜！！」

夜のお店のお菓子は・・・

フワフワでかわいく見えとるわりには〜〜
小さなおヒナさんにはまたしても結構険しいものがあったりしたのどした〜〜。

「ペンちゃん、お家でゆっくり食べましょ！ね。ね。」

「お家やったら・・・すぐにお顔もお手手も洗えるから・・・そのほうがええやもしれ〜〜ん。
うう・・・ぴぴぴぴ・・・・」

綿菓子は
おみやげとしてふたたび袋にもどされたのどした〜〜。

あのお店はたしかよ！！

綿菓子のお店をはなれ、また少し歩き出したところで・・・

「あ！あのベビーカステラ屋のおばさん、まだやってはったのね！
ペンちゃん、ベビーカステラはあのお店がいいわ！
あのおばさんのお店は昔から一番おいしいのよ！！」

とかいうてお母ちゃんが〜〜
すたすたとお店に寄って行ったりして・・・

「はい、毎度、焼きたていれときましたよ。」

「ほほほ。おばさんのお店にがいつも一番おいしいわ〜〜。」

「はははは。もちろん。よくご存じで。」

・・・・・

ベビーカステラの包みを受け取りながら・・・

「昔から？・・・いつも？・・・
・・・・お母ちゃん・・・やはり・・・夜の店にくわしい・・・ぴぴぴ・・・」

とかひそかに思うペンちゃんなのであった〜〜。

１個とは言わず・・・

大きくてフワフワの綿菓子には
ちょびっと苦戦したおヒナさんでしたが〜〜

ベビーカステラは大きさといいお手手のよごれなさといい、
ちょうどおヒナさんにはええ感じのおやつになったのどした〜〜。

「はぐはぐ。うう〜〜。うまい〜〜。ベビーカステラは
いつもの黄色のカステラと全然ちがうんやね。むしゃむしゃ・・・・」

「ほほほ。ベビーちゃんやから〜〜ちっこいねえ。赤ちゃんカステラやねえ。」

「赤ちゃん？それでペンちゃんみたいにちっこくてかわいいんやね。むしゃむしゃ・・・」

「あ、ペンちゃん。お母ちゃんにも１個置いといてね。」

「うん。１個ね。むしゃむしゃ・・・」

「あ・・・で、できれば２個か３個・・・」

「うん。じゃ、２個だけね。むしゃむしゃ・・・」

んまあ！この子は！ほほほほ。

きゃ！ふふ。ふふふ。じゃ、３個ね。きゃ！きゃ！

もうお手手がいっぱい

「さあ・・・ペンちゃん。今日はちょっとお散歩だけのつもりやったから〜〜」

赤ちゃん抱っこひもももってきてないし〜
お母ちゃん、お手手がいっぱいになってきたよ。
そろそろ・・・

「あ。あ。もう一個だけお店やさん。あ。あ。あれ、あそこ〜〜。」

まだ夜のお店に未練がたっぷりのペンちゃんであった〜〜。

当てものか？お菓子か？

「ね、ねえ。お母ちゃん。あそこ〜〜」

当てものやさんやろか〜〜？
お菓子屋さんやろか〜〜？

ねえ。ねえ。ちょっと寄って〜〜。







「はい。はい。あ、ペンちゃん、あれはミルクせんべい屋さんだわ。」

・・・・・

ミルクせんべい・・・ぴぴぴぴ・・・・