「ひょっ！！」気づかれた！？

お庭でたっぷり遊んだ後、そろそろお母ちゃんとおうちに戻ろうかと思っとった時・・・・

「あれ？あの植木鉢、何でここにあるのかしら〜〜？あのオレンジ色の植木鉢はたしか去年、朝顔を植えとったんよ〜〜。ペンちゃん、夏に見たあのお花、覚えとる〜〜？？きれいやったでしょ〜〜？？」

って・・・お母ちゃんが・・・

ひょっ！

あの植木鉢の存在に・・・き、気ぃつかれてしもた！
お・・・覚えとるも何も・・・・ぴぴぴ・・・

ヤバイどす！！
何か・・・再びあせりまくりのペンちゃんであった〜〜！！

「ふがっ！！」ヤバイどす！！

「そうだ〜〜！！今日はお天気もええし〜〜〜またこの植木鉢に今年もそろそろ朝顔の種、植えないとね〜〜〜♪お母ちゃんの日だから〜ペンちゃんに一緒にお手伝いしてもらおうかな〜〜♪」


って・・・・

ふがっ！ふがっ！！

どないしょ〜〜！！ぴぴ〜〜！！

ああ！！言わなアカンわ〜〜！

お母ちゃんは実はこの土の中にもうすでに「失敗した」朝顔の種がプチンプチンって入ってることをしらんから〜〜〜。

ど、どないするんやろ〜〜？？
ぴぴぴぴ・・・・

え〜〜っと
正直に言わなアカンわ〜〜。ぴぴぴぴ〜〜〜〜
あの〜〜〜あのね〜〜〜〜

ああ！それはアカンのよ〜〜！！

「ペンちゃん〜〜ん。この植木鉢に朝顔の種を植えようか〜〜。まず、スコップでこの中の土を入れ替えてあげないといけないんよ〜〜。それからちっこい種をプチ、プチって植えてあげるんよ〜〜。お手伝いして〜〜。楽しいよ〜〜♪」

ひ！ひ！
あかんのよ！！
それだけは！！
その植木鉢の土はコネコネしたら〜〜〜

「ちょ、ちょっと待って〜〜〜！！お母ちゃん！その植木鉢は・・・ちょっと〜〜〜事情があって〜〜〜」

お母ちゃんがスコップをとりに行こうとするのを必死で阻止するペンちゃんであった〜〜〜！！
ぴぴ〜〜！！

「その子」はね・・・

「お母ちゃん！！アカンのよ！！待って〜〜その植木鉢はもうそのままにしとかなアカンのよ〜〜！！・・・その子はね」








「その子は、本当は、もう、生きとるんよ〜〜！！！」

黙ってたんやけど・・

「・・・・・ペンちゃん・・・・・」






「あのね、お母ちゃん・・・・・」

「その植木鉢の中には〜
ボクが昨日プチプチ、って埋めた朝顔の種がね、
入ってるんよ〜〜〜
でも・・・ボクが失敗して〜〜〜咲いてくれへんかったんよ〜〜〜本当は朝顔のお花をいっぱい咲かせてお母ちゃんにプレゼントしようとおもとったんやけど〜〜〜
・・でも・・・もしかしたらもうちょっとしたら咲くかもしれんし・・・・
今、その子たちは・・・うまれるかどうか・・・
考え中みたいなんよ〜〜〜」

だから〜だから〜今、そっとしとかなアカンのよ・・
黙っててごめんね
お母ちゃん・・・

だいじょうぶ、大丈夫

「そうか〜〜そうか〜〜」
お母ちゃんはそう言うてボクの頭をヨシヨシ〜〜ヨシヨシ〜〜って何回もしてくれた。

「失敗とちゃうのよ〜〜。ペンちゃんの言うとおり、今、この中で生まれる準備してくれてるんよ〜〜。」

お母ちゃんは何回も
ありがとうね〜〜ありがとうね〜〜と言うとった。

ボク・・・失敗したんとちゃうかったん？？
よかった・・・安心したわ〜〜でもまだ涙がチョチョ切れたままのペンちゃんであった〜〜〜。

「やさしい子ちゃん」

ついに植木鉢の秘密をお話したボクはお母ちゃんに抱っこされてお家に戻ることにしたんどす。

お花はすぐには咲いてくれへんのよ・・・今日はまだゆっくり土の中でスヤスヤしてるから〜〜〜もうしばらくそっとお水をあげたりしてお見守りのお時間が必要なんやって・・・お母ちゃんが言うとった。

そうやったんやね・・・今日はもう、この植木鉢からは何もでてきてくれへんのやね・・・


「・・・・・ペンちゃんは本当にやさしい子ちゃんやねえ。」

せっかくの「お母ちゃんの日」にお花は間に合えへんかった。でもお母ちゃんはうれしくってうれしくって涙がチョチョ切れるんやって。ぴぴぴぴ・・・・

何回も何回も「やさしい子ちゃん。いい子、いい子。ありがとうね。うれしいよ。お母ちゃんはうれしいよ〜」
というてお母ちゃんがボクのお背中をなでなでしまくってくれるんで〜〜〜
つられてまだ涙がチョチョ切れたままのペンちゃんであった〜。

ゆっくりでええのよ

夕方、朝顔の植木鉢にお水をあげるためにお庭にまた戻ってきたペンちゃんやったんどすが・・・

今日の朝、お花が咲いてなかったもんやから
「裏切り者やわ〜〜」って思ってしまったこと、なんだか〜〜悪かったなあ〜〜と思って・・・・

「ごめんね〜〜。ゆっくりでええから・・・」

てっきり種を植えたらすぐにお花がにょきにょき生えて来てくれるもんとばかり思っとったから・・・ぴぴぴぴ・・・・

そもそも、なんで・・

でも・・・よ〜く考えたらお花が一日で種から出てきて咲く、やなんて〜〜〜〜ちょびっと無理やわ〜〜って・・・・気ぃ付くべきやったのに〜〜〜

何でボク、お花がすぐに咲く、って思ったんやろ・・・？？

・・・・・
・・・・・
そうやわ〜〜たしか〜〜去年、ボクが朝起きたら突然、お母ちゃんが植木鉢を持ってきて・・・
「見て〜〜。このお花、いっぱい咲いたんよ〜〜」って・・・
で、
「この、お花はね、ペンちゃんにおはようを言うために咲いてま〜す♪ペンちゃん、おはよう、おはようって言うとるよ〜〜今日から夏の間、ず〜〜っとペンちゃんに朝のごあいさつをするために毎日、いっぱい咲くっていうとるよ〜〜♪」って・・・お母ちゃんが言うたんやったわ・・

それでちっこい種もみせてくれて・・・このお花はこんなちっこい種から大きくなったんよ〜〜って教えてもらったから・・・ボク、
てっきりすぐにお花が咲いたからお母ちゃんがもってきてくれたんかな・・・って・・・思ってしまったんやわ・・

お母ちゃんは実はお花が咲くまでボクに黙ってお育てしてくれとったのに・・・ボクは全然お花が咲く日まで気ぃついてへんかっただけやったんやね・・・


ボク・・・気ぃつぃてへんかったんやわ・・・

「ボクにおはようを言うために咲いてる」って言うて笑っとったお母ちゃんのニコニコしたお顔を・・今になって急に思い出したペンちゃんであった・・・

・・・・ぴぴぴぴ・・・

ボクのお庭のお花は

朝顔のお花はボクにおはようを言うために・・・

・・・・・・・・・・
・・・・は！！・・・

そういえば・・・・お母ちゃんは朝顔だけじゃなくていつも言うとる・・・

「ペンちゃんのお庭のお花はみんな、何のために咲いとるか知っとる〜〜〜？ペンちゃんにお会いしたいから咲いたんやって〜〜。ペンちゃ〜〜ん、こんにちは〜こっちにも遊びに来て〜ペンちゃんに喜んでもらいたくてがんばって咲きました〜♪って言うとるよ〜〜♪」

って・・・

ボクのお庭は・・・
お母ちゃんがボクのためにお育てし続けてくれとるお花が今日も
いっぱい咲いとる・・・





今日は一年に一回の「お母ちゃんの日」やけど・・・・

でも〜〜
お母ちゃんは毎日「ペンちゃんの日」にしてくれとるんやね・・

ぴぴぴぴ・・・・

・・・・お母ちゃん・・・・・・

そろそろ、おねむちゃんのお時間が

そして〜〜
すっかり夜になって・・ボクとお母ちゃんは晩ごはんもお風呂もすませてちょっとソファーなんぞでテレビを一緒にみたりして・・・

ボクはいつもこうやってお母ちゃんと一緒にテレビを見たり〜〜
絵本を読んだりして遊んでいるうちに・・・フワフワおねむちゃんになっていって・・・お母ちゃんに抱っこしてもらってベッドに連れて行ってもらうことが多いんどす・・

ふ〜〜
今日はボクが昨日種を植えた朝顔が咲いてへんかったことで〜〜〜
なんか・・・色々あった「お母ちゃんの日」やったんやけど・・・
ぴぴぴ・・・

もうそろそろ・・・おねむちゃんになってきたような・・

・・・・あ！
あ〜〜〜〜〜！！
なんか、急にええ事を思いついたペンちゃんであった！！

「お母ちゃん、お母ちゃん！！」

ええ事思いついたわ♪

「あのねえ、お母ちゃん！」

いつもボクがおねむちゃんになった時お母ちゃんにおねんねさせてもらっとるけど〜〜〜
今日はね〜お母ちゃんの日やから〜〜ボクがお母ちゃんがおねんねするときにヨシヨシしておねむちゃんするまで見ててあげるわ〜〜〜♪ふふ！！




・・・・ひょっ！！・・・・

お母ちゃんをペンちゃんが寝かしつけてくれるん！！？？？

グッドタイミングやわ〜〜！！

「ペ、ペンちゃん！！じ、実はね・・・」

実はお母ちゃん、今、ちょうど激烈に眠くってね〜〜〜〜〜
悪いけど今日はお先におやすみさせてもらおうかしら〜〜〜とか思っとったとこやったんよ〜〜！！
ちょ、ちょうどええわ〜〜！！おねんねするまでペンちゃんに見ててもらおうかしらね〜〜〜。


「まあ！！なんとまあ！！」

もっと早よう言うてくれたらよかったのに〜〜！！
さっそくお母ちゃんを寝かしつけやないかんわ〜〜！！

「ささ、ほんなら早よ〜〜早よ〜〜」
あわててソファーから撤退して寝室に向かうことになったペンちゃんとお母ちゃんであった〜〜〜！！
ぴぴぴぴ〜〜！！

「悪いわね〜〜」

さっそくお母ちゃんをおねんねさせることにしたんやけど・・・

今日はお母ちゃんがおねむちゃんした後、ボクが一人でよそのお部屋に戻るのは危ないから〜〜ってお母ちゃんが言うので今日はカーペットのお部屋におフトンを二つ並べておねんねすることになったんどす。

では早速、先にお母ちゃんをおねんねさせねば〜〜〜

おかあちゃんは
「ごめんね〜〜もうすっかり今日はお母ちゃん、おねむちゃんなもんで〜〜。わるいわね〜〜。助かるわ〜〜ふふふ〜〜♪」
とか・・・えらい色々おフトンに入ってからもペラペラお話しまくりやった・・

ボクはおねむちゃんになってきたらウトウト〜〜ってなって黙ってしまうんやけど〜〜お母ちゃんはおねむちゃんになってきたらなんか元気になってくるんやろか〜〜？？ぴぴぴ・・・・とか思ったりしたペンちゃんであった〜〜。

「おねんねしなさい、お母ちゃん」

おめめを閉じてね〜〜

なんか・・・お母ちゃん、おねむちゃんやって言うてから〜えらい元気がでてきてしまっとるわ〜〜

ふふ！
このままではせっかくのおねむちゃんウェーブがきえてしまう恐れがあるから〜〜

「はい、お母ちゃん、ねんね〜〜ねんね〜〜」っていうて〜〜
よしよし、さすさす〜〜〜ってしたら・・・

「はい、わかりました〜〜おねむちゃんします〜〜」

っていうてお母ちゃんがやっとおめめを閉じたわ〜〜。

ふふ！！
お母ちゃん、ボクがおそばに寄り添ってきたからちょびっとうれしくっておしゃべりしとったけど・・・実はもう激烈におねむにちがいないわ〜〜〜
きゃ！

よしよし〜〜〜お母ちゃん、安心しておねむちゃんして〜〜

いつもどおりに

「ね〜〜むれ〜〜♪ね〜〜むれ〜〜〜〜♪」

ボクはいつもお母ちゃんがやってくれるのとおんなじように
ヨシヨシしてお歌をうたってあげた。

お母ちゃんは
「う〜〜ん。むにゃむにゃ・・・」とか〜〜ちっこいお声で言いながら・・・・いよいよおねむちゃんしそうやった。


ボクは「寝かしつけるの」の天才かもしれんわ〜〜。
お母ちゃんがいつもやってくれるののマネしてるだけなんやけど・・・ふふふ・・・

ヨシヨシ・・・ヨシヨシ・・・
お母ちゃんはいい子だね〜〜〜♪ねんね〜〜〜〜♪
ぴぴぴぴ・・・

おや・・ついに？？

・・・・・・・そして、いよいよ・・・・・・・

「すや〜〜〜〜〜〜〜〜〜」



・・・・あ！・・・・・・

おねむちゃん、したよね？？

す〜〜や〜〜〜〜
・・・・・・・・
す〜〜や〜〜〜〜



・・・・ふふ！ふふ〜〜〜！！

お母ちゃん・・・寝た？？？
もう、おねむしたよね？ね？

ふふ〜〜〜♪

あの〜〜・・・お母ちゃん

・・・・・・すやすやすや・・・・・・・






「お母ちゃん、よう寝とる・・・・・」


・・・・あのね・・・お母ちゃん